2025年8月11日 百名山の羅臼岳に登りました
<羅臼平から山頂を望む>
2025年8月14日、羅臼岳登山をしていた男性がヒグマに襲われ亡くなる事件が発生しました。3日前に同じコースを歩いた私には他人事とは思えず、気の毒でなりません。亡くなられた方に心よりご冥福をお祈りします。
前日の斜里岳に続き、この日は羅臼岳に登りました。岩尾別温泉から山頂まで往復する、距離13.2km・累積登り1454mのコースを紹介します。

前泊した国設知床野営場を出発して、5時00分、岩尾別温泉に到着。駐車場はすでに満車で、路上駐車の長い列ができていました。路上に駐車して、登山口の木下小屋まで歩きます。
5時15分、登山開始。
序盤はトドマツの森。トドマツは北海道で最も多い針葉樹です。つづら折りに標高を上げていきます。
1時間ほど登るとダケカンバが増えてきました。これが曲者。雪の重みで、幹や枝が突き出ているので、注意しないと頭をぶつけます。いや、注意しても多分ぶつけます。私は10回以上頭をやられました。
6時15分、650m岩峰に到着。頂上まで5.0km。
この辺りから徐々に眺望が出てきます。前方に見えるのは三ツ峰。羅臼岳の隣の山です。
明るいダケカンバの森を進んで、
6時30分、弥三吉水(やさきちみず)に到着。岩尾別コースを拓いた木下弥三吉氏の名がついた水場。木漏れ日のもと、せせらぎに癒される休憩ポイントです。
さらに20分ほど進んで極楽平に着くと、羅臼岳の頭が見えてきました。
7時30分、銀冷水に到着。
その先で、羅臼岳の全容が見えてきました。
7時50分、大沢入口に到着。ここから後半戦。このコースは登山者泣かせで、後半になるほど傾斜が増していきます。
谷間を直登して標高を上げます。
写真では分かりにくいのですが、
両脇はお花畑で、特にイワギキョウ(岩桔梗)が沢山咲いていました。
谷間を抜けると空が広がります。
右手を見上げると、
どんっと羅臼岳。緑の這松が絨毯のように広がっています。青い空。流れゆく雲。静かに佇む溶岩ドーム。正直ここまで地味な印象だったのですが、ここに来て「さすが百名山」と得心しました。
8時30分、羅臼平に到着。キャンプ指定地となっている広い場所で、多くの人が休憩していました。
羅臼平から山頂を目指します。
ハイマツ帯を上がると、岩綾帯に。
大岩を越えていく険しい道。頂上が近くに見えながらも、結構時間がかかりました。両手を使いながら登って、
9時30分、羅臼岳に到着。標高1661m。登山口から4時間15分のタイムでした。
山頂は雲がかかって眺望はいまひとつ。それでも高度感があって爽快です。狭い山頂に、続々と登山者が上がってきました。
山頂を後にして下山します。
羅臼平で昼食をとってから、
登りと同じ道を長々と降りて、
12時50分、岩尾別温泉にゴールしました。
<記録>
5時15分開始、12時50分下山(7時間35分)
距離13.2km・累積登り1454m
駐車場から少し離れた林間に、岩尾別温泉 三段の湯があります。脱衣場も何もないワイルドな温泉。女性が入るのは難しいかもしれません。私が来たときは、外国人が入浴後に着替えているところでした。
三段の湯のうち、上段はとても熱すぎて入れず、中段に入りました。適度に熱い温度。底には砂泥が溜まってぬるぬる。まさに秘湯でした。
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入浴後は知床を観光しました。
知床自然センター。館内には展示物やレストランのほか、映画館もあります。知床の美しい四季を紹介する『知床の冒険』という20分間の映像作品を鑑賞(600円)。
知床世界遺産センター。道の駅うとろ・シリエトクの隣にあります。知床の自然が、コンパクトに分かりやすく展示されています。
前日と同じく国設知床野営場でテント泊。徒歩5分の所にある番屋で夕食。
羅臼ホッケ定食でお腹いっぱい。美味しかったです。
夕陽台の湯で入浴(500円)して、テントに戻って眠りました。
翌日は休養して、翌々日は雌阿寒岳に登ります。
翌々日の雌阿寒岳はこちら↓
前日の斜里岳はこちら↓
