二百名山を気長に登るブログ

二百名山の制覇を気長に目指してます。公共交通機関を利用した縦走が好きです。

富士山:須走口から富士宮口への日帰り登山

2022年7月25日 百名山の富士山に登った記録です

<富士山頂の火口>

人生3回目の富士登山。1回目は19歳、2回目は24歳、3回目の今回は37歳。10代・20代・30代と一度ずつ登ったことになります。

過去2回は一泊二日で登りましたが、いずれも高山病と不眠でとてもつらかったので、今回は日帰りでチャレンジ。起点は、公共交通機関で最も早く到着できる須走口五合目。終点は、最も遅くまでバスが運行している富士宮口五合目にしました。距離10.6km・累積登り1871mのコースです。

アクセス
5時29分 品川駅発(JR)→ 7時23分 御殿場駅
7時35分 御殿場駅発(バス)→ 8時35分 須走口五合目着

8時40分、須走ルートから登山開始。ここは標高2000mなので、山頂まで1800mほど登ることになります。一日の登りとしては結構ハードですね。ゲートで入山料1000円を支払い、樹林帯を歩きます。

30分ほど歩いて樹林帯を抜けると、さっそく山頂が見えてきました。

眼下には平野が見渡せます。見えている湖は山中湖でしょうか。

10時05分、六合目に到着。標高は約2400mです。過去の富士登山では、いずれも高山病にかかってしまったので、今回は対策をとりながら歩きました。対策その1:鼻から吸って口から吐く呼吸法 その2:ゆっくりのペースで歩く その3:水分をこまめにとる その4:酸素缶を使う の4つです。このうち酸素缶は、調べてみるとほとんど効果がないとのことでしたが、気休めに持っていきました。これらの対策が効いてかどうか、七合目・八合目に至っても体調は問題なく、「今回は大丈夫かも!😎」と希望が湧いてきましたが・・・

13時10分、九合目に到着した辺りから、高山病にかかってしまいました。徐々に足に力が入らなくなり、さらに頭痛がしてきます。ただ、もう標高3500m、山頂までひと踏ん張りです。前回は八合目付近で気持ち悪くなったったことを考えると、経験と対策が多少効いたかもしれません。気力でザレ場の急坂を登ります。

13時50分、山頂に到着。登山口から約5時間のタイムでした。ここから、お鉢を半周ほど周って富士宮ルートに向かいます。ブルーの空のもと、日本一高い場所を歩くのは本来最高なのですが、高山病のため、楽しむ余裕はほとんどありませんでした(泣)

お鉢巡りをしながら、一周2.6kmある圧巻の噴火口を見下ろします。

14時30分、最高峰の剣ヶ峰(3776m)に到着しました。

浅間大社奥宮で休憩して、15時00分、富士宮ルートで下山します。九合目辺りまで降りれば高山病も治るだろうと思っていましたが、なかなか回復しませんでした。軽石に足をとられ何度も転びながら、スローペースで歩き続けます。18時のバスに乗ろうと思っていたものの、到底間に合いそうになく、19時の最終バスに間に合うかどうかも微妙になってきて、少し焦りました。

結局、七合目あたりから高山病も治ってペースを上げることができ、18時40分、富士宮口五合目に到着。見上げると、まだ明るい空のもと、富士山がドンっと構えています。もはや私には「富士山=高山病」の悪印象が定着してしまいましたが、やっぱり偉大な山だなぁと思いました。家族連れや外国人も含め、こんなに沢山の人が集う大きな山は他にないでしょう。19時00分、富士宮口五合目発のバスに乗り、20時12分、富士宮駅に到着。身延線東海道本線を乗り継いで、東京に帰還しました。

<記録>
8時40分開始、18時40分下山(10時間)
距離10.6km・累積登り1871m

 

<追記:富士登山の思い出>
1回目は19歳のとき。大学の同級生6人と登りました。登山経験者はゼロ。全員、ジャージに運動靴という格好で、じつに無鉄砲なグループでした。夕方、八合目に到着。貧乏学生だったので山小屋には泊まらず、寝袋にくるまって野外で寝ました(注意.当時はルールを知りませんでしたが、いまは富士山の野外で寝ることは禁止されています)。ところが、夜になると気温が冷え込み、とても眠れません。真冬のような寒さです。疲れているのに眠れず、地獄のような時間でした。ただその時見上げた星空が史上最高に綺麗だったことを覚えています。3時頃に起きて、山頂へ。高山病と疲労により、途中で嘔吐しながら山頂に到着。ご来光を拝めましたが、体調絶不調で、もう帰りたいの一心でした。

2回目は24歳のとき。会社の同僚3人と登りました。私は八合目あたりで高山病にかかりました。山小屋に宿泊しましたが、大部屋にびっしり布団が敷かれ、一つの布団に2人ずつ寝るというシステム。周りのいびきと、窮屈さと、高山病による頭痛で、ほとんど眠れないという試練をこの時も味わいました。夜明け前に起きて、山頂でご来光を拝めましたが、やっぱりもう帰りたいの一心でした。