二百名山を気長に登るブログ

二百名山の制覇を気長に目指してます。公共交通機関を利用した縦走が好きです。

七面山:日蓮宗の山岳信仰の聖地へ

2022年12月3日 二百名山の七面山に登った記録です

<山頂付近の敬慎院>

日蓮宗の聖山。日蓮の弟子の日朗が登頂した際、七面大明神が現れたので、これを歓請したことが山名の由来。現在でも参道に多くのお堂や宿坊があり、登山というよりも信仰の山という感じです。そんな七面山に、登りは表参道、下りは裏参道北参道)で歩いてきました。距離16.3km・累積登り1764mのコースです。

アクセス
5時16分 甲府駅発(身延線)→ 6時19分 下部温泉駅着
6時20分 下部温泉駅発(タクシー5000円)→ 6時40分 角瀬着

東京からだと、始発でも下部温泉駅に着くのは9時半。七面山はロングコースなので、日帰りでは厳しいと思います。私は甲府駅に前泊しました。

前日に下部温泉駅のタクシーを予約。営業開始の7時迎えの約束でしたが、6時20分に駅に到着すると、有難いことに運転手さんが待ってくれていました。この運転手さんからは、七面山の歴史や日蓮宗の教えなど、興味深い話を色々とお聞きしました。

6時40分、角瀬に到着。表参道登山口までもタクシーで行けますが、お金を節約したかったのでここで下車。舗道を歩いて、7時30分、表参道登山口に到着。近くの白糸滝を眺めてから、いよいよ登山開始です。

杉木立のなか、整備された道を登ります。一丁ごとに標識があり、50丁目で敬慎院に到着します。

七面山は、要所要所にお堂があるのが特徴です。

8時15分、肝心坊に到着。ここで13丁目。

七面山は登山道が整備されていて歩きやすいのですが、距離も標高差も結構あり、登り一辺倒なので中々キツいです。眺望はあまりありませんが、たまに開けた所からは甲府を一望できます。

9時50分、和光門に到着。ここで46丁目。敬慎院まであと少しです。

10時00分、随身に到着。大正10年に建てられた門です。まずこの立派さに驚き。

そして、随身門前からは富士山🏔 ここまであまり眺望がなかったので感動もひとしお。富士山の手前には、山梨と静岡にまたがる天子山地が横たわっています。左の一番高いのが毛無山ですね。

随身門の中から富士山を撮影📸 門を額縁がわりに富士を撮影するのは、七面山の定番でしょう。

随身門で休憩後、いよいよ山頂へ。サルオガセが絡み付いた木木の中を登っていきます。

10時40分、山頂に到着。表参道登山口から3時間のタイムでした。標高は1983m。ずっと登りっぱなしで結構きつかったです。さすが修業の山だけあります。

山頂から随身門の方へ戻ります。麓から荷物を上げるゴンドラ付近に、鹿がたくさんいました。

随身門をくぐり、長い石段を下りて敬慎院へ。

敬慎院の境内。標高1700mにあるとは思えないほど立派な社殿。ここで宿泊する登山者も多いようです。

本殿の裏にある一ノ池。静かな山中、御堂から読経が聞こえ、何とも良い雰囲気。しばらくお茶を飲みながら休憩しました。

敬慎院からは、裏参道で下山します。ここは奥の院。大きな影向石(神仏が来臨する場にある石のこと)があります。

下山路も一丁ごとに石柱があり、宿坊も数ヶ所あります。13時30分、角瀬に下山しました。

バス停近くの俵屋旅館で入浴(700円)した後、14時33分、七面山登山口発のバスに乗り、15時01分、下部温泉駅に戻ってきました。駅前にはちらほら観光客もいます。駅前の土産店で缶ビールを飲んでから身延線に乗り、甲府経由で東京に帰りました。

登山の魅力の一つは、地方の自然や歴史に触れられるところではないでしょうか。慌ただしい観光よりも、山中を長時間歩きながら、その土地に伝わる物語に思いを馳せる。七面山も、そんな登山の魅力を味わえる、個性的な山でした。

<記録>
6時40分開始、13時30分下山(6時間50分)
距離16.3km・累積登り1764m